2025年度 北陸地方での講演活動のご報告

北陸地方の教育機関で毎年行っている講演活動は今年で17年目を迎えました。
2008年に開始した本活動は、新型コロナウイルス感染症の影響による一時休止を経て、2023年より再開しています。
2025年も例年と同様に、高峰譲吉博士の生誕地である高岡市内の中学校と、幼少期を過ごした金沢の金沢工業大学にて講演を実施しました。まずは、講演に先立って行われた生誕祭(11月3日)の様子とあわせてご報告いたします。

金沢城公園と金沢21世紀美術館を結ぶアメリカ楓通りでの一枚
11月3日(月)高峰譲吉博士生誕祭(高岡市)
高峰譲吉の生誕日に合わせ、生家跡地の高峰公園にて生誕祭が開催されました。式典ではまず、胸像への献花が行われました。胸像背面には、日本人初のノーベル賞受賞者である湯川秀樹博士の揮毫による撰文が刻まれており、献花後にはこの撰文の朗読が続きました。さらに、地元の小学生による「高峰博士を讃える歌」の合唱があり、会場は温かな雰囲気に包まれました。
続いて、市内の小・中学生による研究活動を表彰する「高峰科学賞」の表彰式が行われました。今年は小学生3名、中学生1名、1団体が受賞し、いずれも内容がよく整理された大変質の高い研究が紹介されました。今後の学びにつながる取り組みであり、継続を応援したい内容ばかりでした。
この日はあいにくの雨模様でしたが、ほどよい緊張感の中、厳かで落ち着いた式典となりました。
11月19日(水)高岡市立牧野中学校 講演会
高岡市立中学校での講演会は、2008年の国吉中学校を皮切りに始まりました。以来、毎年1校ずつ訪問し、研究会の歴代理事長が講演を続けています。これらの講演は、高岡市教育委員会教育総務課の皆さまに、日程の調整をはじめ、当日の運営に関わるさまざまなサポートをいただきながら実施してきました。
本年の担当者の方は、当会が2009年に講演を行った中田中学校の卒業生とのことでした。卒業と講演の時期がわずかに重ならず参加できなかったそうですが、当時の活動を知る世代が、いまでは同じ高岡市で社会人として活躍し、実際に講演を支えてくださっていることに、活動を続けてきた年月の積み重ねと縁を感じました。
さて、牧野中学校での講演は、2010年以来、15年ぶり2回目となります。
この日は、大流行しているインフルエンザの影響で1年生が学年閉鎖という状況の中、2・3年生の約200名が参加しました。
体育館では、自発的に挨拶をしてくれる生徒が多く、真剣に耳を傾ける姿が印象的でした。地元ゆかりの偉人である高峰譲吉の探究心に触れ、郷土への理解と学問への関心を深める良い機会となりました。
なお、3年生の金子君は、陸上400mで16年ぶりに中学生日本記録を更新されたそうです。今後のさらなる活躍が期待されています。
11月20日(木)金沢工業大学 講演会
金沢工業大学における当研究会の講演は2015年から始まり、今年で8回目となりました。講演は応用バイオ学科の授業の一環として組み込まれており、朝1限目に約60名の学生が受講しました。
今年は教室の構造上、途中から清水理事長も学生と同じ列に座り、スクリーンを見ながら講義を進める形となりました。目線の高さがそろうことで一体感が生まれ、講演中の集中度や反応は例年以上に高いものでした。応用バイオ学科の学生にとって、高峰譲吉の挑戦は、自身の専門領域や将来の姿と重ね合わせやすいテーマであるようです。講演の終盤では、単身でメジャーリーグに挑戦した野茂英雄投手を例に挙げ、高峰譲吉のパイオニア精神を紹介し、学生たちがそれぞれの分野で独り立ちしていくことへの期待を込めて締めくくりました。
なお、金沢工業大学は「面倒見が良い大学」ランキングにおいて20年連続で1位を獲得しているそうです。日頃から交流のある応用バイオ学科の先生方の姿勢を見ても、その理由がよく伝わってきます。
11月20日(木)金沢ふるさと偉人館 訪問
研究会も長年お世話になっている金沢ふるさと偉人館は、現在工事のため長期休館中です。再開の予定は令和7年12月20日(土)13:00の予定とのことで、もうしばらく時間がかかりそうです。
今回の訪問の目的は、2026年6月に予定されているイベントの展示物の打ち合わせです。打ち合わせ後、候補展示物の一つである「高峰ラボラトリーから上中啓三へ贈られた銀の大皿」に刻まれたメッセージの解読に、学芸員の山岸氏とともに取り組みました。イベントの詳細と解読結果については、改めてご報告いたします。
おわりに
本年度も、生誕地・ゆかりの地である高岡と金沢の教育機関にて講演を実施し、多くの生徒・学生の皆さんと高峰譲吉の精神に触れる機会を持つことができました。これらの活動は地域の皆さまのご協力によって継続できているものであり、改めて心より感謝申し上げます。来年度も引き続き、若い世代へ探究心・挑戦心を届ける活動に取り組んでまいります。
作成:令和7年12月9日/文責:事務局

















