2021年11月、金沢での各種行事の開催と講演会について 

11月3日は高峰博士の生誕日です。
2020年初頭から続くコロナウイルス感染症もようやく落ち着きを見せ始め、
博士の故郷である高岡・金沢両市にて、生誕祭・献花祭が開催されました。

この日は、金沢市内2か所で下記3つの関連イベントが開催されましたので、
その現地レポートをお送りいたします。

①親子で実験教室
②高峰譲吉博士生誕168年記念献花祭
③金沢ふるさと偉人館特別講演

はくたか567号で金沢へ

 

①親子で実験教室

午前中は、金沢工業大学の学生たちが主催する「未来の高峰譲吉博士は君だ!」プロジェクトの「親子で実験教室」がITビジネスプラザ武蔵交流館にて開催されました。

2015年に発足したプロジェクトは、金沢工業大学応用バイオ学科、情報工学科の学生で構成され、高峰博士の功績を伝えるとともに、地場の発酵産業を活性化するためのさまざまな取り組みを展開しており、中でも地元の小中学生を対象として行う科学実験教室は、高峰博士と科学をテーマに若い世代間で「教える・学ぶ」を体験する貴重なイベントだと思います。

  • 親子実験教室の案内:小型チラシが会場で配布されていました。

この日は事前に70組150名を超える応募がありましたが、スペースを広く取った配置が必要となるため、先着40名での開催となりました。
会場の建物である「金沢エムザ」は、高峰博士が幼少期に住んでいた住居跡に建てられており、「時・場所・テーマ」が一体となったイベントでした。
まずは実験の前に高峰博士の業績を説明する中で、クイズが出題され正解した小学生たちは喜びの声を上げていました。その後、班ごと数名の大学生グループが講師役として実験が始まりました。「お母さん、見て見て!」と水の色を変える実験を興味深そうに何度も繰り返している女の子が印象的でした。

  • 実験教室の様子:学生たちの間でも教え方のスタイルが異なり興味深かったです。

 

②高峰譲吉博士生誕168年記念献花祭

金沢ふるさと偉人館で催された高峰博士の献花祭は、青空の下、金沢市立兼六小学校の生徒による賛歌「高き峰めざして」(録音)から始まり、開会あいさつ、表彰、献花と続きました。一般参列の方も複数みえ、天気と相まって清々しい行事となりました。

  • 青空の下、日差しが差し込む清々しい天気となりました。

実験教室の会場からふるさと偉人館に向かう際、「アメリカ楓通り」を通りました。植物学の世界では「楓=カエデ」と書いて「ふう」と読むそうです。
この通りは、金沢城公園の玉泉院丸口と、金沢21世紀美術館の市役所口を結ぶ全長約200mの直線道路で、季節によって色合いを変えるアメリカ楓の並木が続きます。
まだところどころ緑が残っていましたが、だいぶ色付いており秋の深まりを感じました。

アメリカ楓(ふう)通り

 

③金沢ふるさと偉人館特別講演

例年行っている高岡市の中学校、金沢工業大学での講演会は昨年に続き延期となりましたが、生誕祭に合わせ金沢ふるさと偉人館で午後から清水理事長による特別講演を行いました。
ゆかりの会の豊原事務局長による司会と長谷川会長のご挨拶で始まった講演会は、50人近い参加者が集い会場は満席となりました。
今回は女性の参加者が多く、高峰博士の妻・キャロラインのエピソードが話される際、感嘆のため息が漏れる場面がありました。100年以上も前に、国際結婚を果たし言葉の通じない国で子どもを二人も育てることは、やはり驚異的なことだと思います。

  • 会場はふるさと偉人館の3F、ほぼ満席となりました。

 

来年は、さらに状況が落ち着き中学校や大学での講演も実施できることを願っております。

記事作成:令和3年11月11日 文責:事務局

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