高峰博士の命日に墓参と講演

7月22日は、高峰博士の命日です。(1922年逝去)
毎年、研究会はお墓参りに行っておりますが、今年は同日に大和市市民大学の講座が開催されましたので、合わせてご報告いたします。

大和市市民大学は、市民の学習ニーズに応え、専門的な分野の内容を系統的・継続的に学習できる場として提供されており、今回は国内外の科学者に焦点を当て「科学技術を築いた先駆者たち」をテーマに全5回の講座が開催されます。小学生から年配の方まで幅広く受講されているそうです。

この日は第4回目の講座で、講師は新井和孝氏でした。
新井氏は、今年3月に日本化学会第98春季年会の関連行事として開催された「第12回化学遺産市民公開講座(リンク:https://www.npo-takamine.org/info/58.html
)」にて講師を勤め、「化学起業家の先駆け 高峰譲吉関係資料」が化学遺産第046号に認定されたことを踏まえ、高峰博士の功績をご紹介頂きました。

さて、この日は最高気温36度と大変な猛暑の中、約50名が講座に参加されました。
会場は高座渋谷駅前のIKOZAビル内「大和市渋谷学習センター」の多目的ホールです。
コンサートなども開催される立派な空間に机とイスが並んで講座が開催される様子は、豪奢な雰囲気を感じさせるものでした。

講座は二部構成で、まずは大和市出身のノーベル化学賞受賞者、根岸栄一先生と新井氏の関係や逸話紹介から始まりました。第一部は「近代日本の化学者」-日本の化学とくすりのパイオニアたち-と題され、以下の近代日本の化学者10名を取り上げ、化学の発展を時系列で解説頂きました。

1.宇田川榕菴
2.川本幸民
3.宇都宮三郎
4.長井長義
5.高峰譲吉
6.櫻井錠二
7.池田菊苗
8.鈴木梅太郎
9.真島利行
10.黒田チカ

そして第二部は、10名のうちの1人、高峰譲吉にスポットを当て「日本の化学起業家の先駆け」として、その活動や功績を紹介されていました。研究会は今回も参加者全員に科学伝記マンガを配布資料として提供協力しております。

各部50分と質疑応答という長丁場でしたが、運営スタッフの人柄や参加者の皆さまの講義に対する真剣な姿勢に触れ、とても有意義な時間となりました。また、命日に高峰博士の講座が開催されたことは、偶然ではありますが、不思議な縁を感じています。

 

今年も含めここ数年、7月22日は好天に恵まれています。暑い日差しと青空のもと、京都から清水新理事長をお迎えし、事務局と合わせて5名で青山霊園へ高峰博士のお墓参りに伺いました。道すがら、博士の英語の師であり、明治の近代日本建設に大きな役割を果たした外国人教師フルベッキのお墓にも立ち寄り手を合わせました。

毎年、博士のお墓には塩原家のご厚意により綺麗な御花が供えられており、研究会一同感謝の気持ちを携えながら、改めて博士のご冥福をお祈り致しました。

 

記事作成:平成30年8月27日/文責:事務局

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