高岡市立志貴野中学校で講演

11月11日の素晴らしい秋晴れの中、毎年恒例の講演会(今年で第8校目)が高岡市立志貴野中学校で行われました。2015年3月に開通した北陸新幹線「はくたか」で一路、新高岡へ。東京駅からおよそ3時間弱で到着しました。

 当研究会による講演会は、高岡市の高峰譲吉博士顕彰会が中心となって第1回の国吉中学校から始まり、中田中学校、牧野中学校、戸出中学校、高陵中学校、高岡西部中学校と続き、昨年は南星中学校で行われました。今年も世話役は、ゆかりの会副会長・顕彰会世話役の藤森氏にご尽力頂きました。

 到着から講演開始まで少し時間がありましたので、高峰博士の生家跡(高峰公園)を訪ねるとともに、地元の新名所をご案内いただきました。

 高岡御車山会館は、本年4月にオープンしたばかりで、全国で5つしかない国の重要有形・無形民俗文化財である「御車山」を通年展示する施設です。
http://mikurumayama-kaikan.jp/

 志貴野中学校は高岡市役所に隣接していますが、現在は校舎改築のため仮設校舎にて授業を行っています。元の校舎は60年近くの歴史があり、市立中学校としては唯一、耐震補強の工事ではなく建て替えとなったそうです。

 講演会場は、合掌造りをイメージしてデザインされた大きな三角屋根が特徴的な体育館でした。1958年の富山国体の年に完成したそうです。

 当日は、全学年の生徒676名に加えPTA他、約700名が聴講しました。
 講演会名は「平成27年度 高峰譲吉博士顕彰会講演会」、テーマは「いまも世界に輝く高峰さんの業績」です。講師は昨年に引き続き、当研究会の石田理事長(当時)が務め、高峰博士の生い立ちから奥さんとの出会い、そして消化酵素「タカジアスターゼ」の発明や、アドレナリンの世界最初の結晶化、アメリカへの日本の桜の寄贈など、多岐にわたる高峰博士の業績について紹介しました。

 また、アドレナリンの結晶化は上中啓三という共同研究者に恵まれたことに触れ、「誠実に仲間と付き合い、協力し合うことが大事である」と共に、「高峰博士は好奇心が強く、興味を持ったことは妥協せずに突き詰めた。君たちも仲間を思いやり、好奇心を大切にしてほしい」とメッセージを伝えました。

 生徒たちからも、なぜ科学者である高峰博士がアルミ産業に興味を持ったのか?
 アメリカに寄贈した桜はどのような種類であったのか?と深く掘り下げた質問が飛び出ました。今回の講演が生徒たちの好奇心に少しでも良い影響をもたらしてくれればと願います。

 最後に、当日の様子が地元新聞に掲載されておりますので、記事の切り抜きをご紹介いたします。(2015年11月12日(木) 北日本新聞)

(記事作成:平成27年12月17日、文責:石田・三門)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です