高峰譲吉博士研究会

お知らせ

高峰博士の故郷、高岡・金沢で講演活動 (11月13日、14日)

 毎年恒例の北陸講演活動は、ここ数年連続で好天に恵まれています。この日、11月13日(月)もまた、素晴らしい信州の紅葉を横目に、北陸新幹線「はくたか」で一路高岡へ向かいました。

 当研究会による北陸での講演会は、高岡市立中学校全12校での開催を目標に、高峰譲吉博士顕彰会が中心となって第1回目の国吉中学から始まり、今年の伏木中学校で10校目となりました。本年も顕彰会世話役・ゆかりの会副会長の藤森氏にご尽力頂き、高岡市教育委員会の協力を得て開催しております。

 また、2015年から金沢工業大学においても講演会を同時期に開催し、今年で3回目となりました。今回は、「未来の高峰譲吉博士は君だ!発酵産業活性化プロジェクト」の年間成果発表会の基調講演として行いました。


高岡市立伏木中学校(11月13日)

 この日、体育館に集まった約300名の全校生徒は、ござの上に体育座りをしていました。世話人の藤森氏、当研究会の役員を務める在田氏(地元、高岡信用金庫の理事長でもあります)も参加致しました。講演会名は「平成29年度高峰譲吉博士顕彰会講演会」、テーマは「いまも世界に輝く高峰さんの業績」です。講師は当研究会の石田理事長が務め、消化酵素「タカジアスターゼ」の発明や、アドレナリンの世界初の抽出・結晶化、日本からアメリカへの桜寄贈など、多岐にわたる高峰博士の業績について紹介しました。

高岡市立伏木中学校

▲ 伏木中学校の生徒たち

 なお、伏木中学校は、昨年講演会を開催した伏木高等学校のすぐ近くにあります。去年の講演会に参加した伏木高等学校の生徒たちは、本年3月にインディアナ州フォートウェインとワシントンに米国語学研修として1週間強の滞在をされたそうです。

 さて、今回の講演終了後に女子生徒から、「高峰さんのように素晴らしい勉強をするには、どのように研究テーマを決めたら良いのですか?」と質問が出ました。

 石田理事長からは、「とにかく“好奇心”が大事、自分が面白いと思わないとだめ。それがうまくいくかはわからないけれど、いつも考えていられるものをとことん追求してください。周りの人がやったことでも自分で調べてみて、抜けているところを見つけるなど、とにかく自分自身が面白い、興味が持てることを探してください。ぜひノーベル賞を取ってください。」と回答がありました。

 後で先生に聞いたところ、科学部に所属する生徒とのことでした。是非素晴らしい研究テーマを見つけ、未来の博士になってほしいと願います。

 また、伏木中学校の田中校長は、平成25年度に石田理事長が講演会を行った当時の高岡西部中学校でも校長を務めておられ、不思議なご縁で4年ぶりの再会となりました。今回の講演で皆さまにお配りした伝記マンガは、当時は未完成でしたので、田中校長には初めてお渡しすることになりました。是非深く読み込んで頂き、子どもたちへの情報発信にお力添えをとの思いです。

高岡市立伏木中学校

写真左:伏木中学校の歌、 右:講演後、校長室にて談話。前列左から、石田理事長、田中校長、藤森氏。後列左から、在田氏、事務局長

 講演会終了後は、伏木港と高岡市万葉歴史館を見学しました。
 かつて高峰博士が日米合同でアルミ産業の会社を立ち上げる構想を地元の新聞、高岡新報に発表した時、この伏木港と河川の立地が重量物の搬入搬出が大変有利なこと、如何に当該地方の発展が加速するか、などが述べられ、重要な拠点として考えられていました。詳しくは、黒部川電源開発100周年 高峰譲吉博士とアルミ産業をご覧ください。

伏木港

▲ 伏木港より立山連峰を望み、当時の情景に思いを馳せる石田理事長と藤森氏。
伏木富山港は現在も国際的かつ総合的な拠点港に指定されています。

 また、高岡市万葉歴史館では、天平18年(746年)に国司として越中に赴任した大伴家持と、彼が詠んだ数多くの万葉歌が紹介されています。他にも、万葉集ゆかりの草花や樹木などの植物がそれぞれの四季を彩る庭園や当時の収蔵品が常設されており、中でも平安時代後期に万葉集の一部を写本した「断簡」は、1200年以上たった今でも実際に読み取れる保存状態で、大変印象的でした。解説員の方より興味深いお話を色々と伺い、市内の生徒たちが学習する郷土史にも触れることができました。

万葉歴史館

写真左:高岡市万葉歴史館、 右:越中国府の模型

金沢工業大学(11月14日)

 翌日は金沢に場所を移り、金沢工業大学で講演会の開催となりました。
新高岡から金沢までは、北陸新幹線でわずか1駅、13分です。

 今年で3回目となる金沢工業大学での講演は、学生主体の「未来の高峰譲吉博士は君だ!発酵産業活性化プロジェクト」が主催団体です。講演会場は昨年と同じく、アントレプレナーズラボの4F、イノベーションホールでした。今回は約50名の学生に加え、「高峰譲吉博士ゆかりの会」の事務局長で当研究会の会員でもある豊原氏にご参加頂きました。

金沢工業大学

写真左:金沢工業大学の学生たち、イノベーションホールにて、 右:ゆかりの会・事務局長の豊原氏(右)

 このプロジェクトは、高峰博士の功績を広めるとともに、発酵の理解を深め、発酵産業の活性化につなげることを目的としています。具体的には、夏休みに行われる小学生を対象としたサマーサイエンススクールや中学生を対象とする科学実験教室(出張講座)などの活動に加え、金沢市内の発酵産業界で活躍されている方を講師として、講演会や料理教室を開催しているそうです。

 「地域のための大学」として強みを生かしつつ、地域再生・活性化の拠点となる大学の形成に取り組む、「地(知)の拠点整備事業(大学COC事業)」の一環として行われていたこのプロジェクトは、事業期間が終了した後も、学生達の活動で継続されています。
これからも地元の小中学生の科学への興味を広げるとともに、自身の研鑽を積み、発酵産業の活性化に取り組んで頂ければと願います。当研究会も引き続きサポートして参ります。





(記事作成:平成29年12月13日、文責:事務局)